和傘の魅力とは?和傘の取り扱い方と合わせて解説します
和傘と聞いて何となくイメージできる人は多いと思いますが、具体的にどんな物か知っている人は少ないのではないでしょうか?また、実際に手にしても取り扱い方がわからない方も多いと思います。そこでこの記事では、和傘の魅力と取り扱い方について解説するので、ぜひ参考にしてください。
和傘の魅力
和傘の魅力は、使いやすさがあげられます。和傘の材料は、竹や和紙など軽量の素材でできているので軽いです。また、骨の数も洋傘と比較して多く約6倍の40本程の数があり、竹はしなやかで柔軟性があるので強度も高いです。
また、多くのデザインや色があるのも和傘の魅力と言えるでしょう。和傘には無地や単色だけでなく、カラーリングや柄や模様が豊富にデザインされた物が多いです。また、外見の見た目だけでなく、内側のろくろ部分に糸で飾り付けられているのも特徴です。
そして、日本の文化や手作りの温かみに触れられるのも魅力の一つではないでしょうか?私達の身の回りの多くの物は、西洋文化や現代デザインが多く取り入れられています。また、大量生産されている物が多く、手作りの製品に出会う機会も減っているでしょう。そのため、昔ながらの文化や、手作りの物に触れ合う貴重な経験だと言えます。
他にも、場所やシチュエーションによって写真映えするのも和傘ならではでしょう。京都や奈良、浅草などの日本的な街並みが多い場所や、結婚式の和装や成人式など着物を着るシチュエーションに和傘はとてもよく映えます。
もちろん、普段使いで和傘を使用するのも良いでしょう。人目を引いたり話題作りになったりします。特に、和傘を使用したコーディネートは、SNSにあげる写真にピッタリです。
和傘の取り扱い方
和傘は通常の洋傘と、取り扱い方が異なります。主な違いは下記のとおりです。
● 持ち運び方
● 手入れ方法
● 保管方法
それぞれ具体的に解説します。
持ち運び方
和傘は、持ち運びの際に傘の柄を持つのではなく、傘の先端部分を持ちます。和傘は先端に「頭紙(づがみ)」や「カッパ」と言われるカバーがついていて、ビニール傘のように逆さに持ってしまうと、カバーに雨水が溜まってしまい劣化が早くなってしまいます。また、構造上逆さに持ってしまうと、勝手に傘が開いてしまうので注意してください。
カバーには持ち手となる紐がついているタイプが多く、紐がついている場合は必ず紐を持ちましょう。頭紙の内部には、「ろくろ」と言われる繊細な部品が使用されています。ろくろが破損してしまうと修繕ができなくなり、買い替える必要が出てきます。
傘を立てかける時も同様で、「石突き」と呼ばれる柄の先端を地面に付けます。つまり、和傘は使用時と持ち運び時、立てかける際も必ず頭を上にして使用してください。
手入れ方法
和傘を使用した後は、半開きか全開にして半日陰で乾燥させます。風の強い日に屋外に置いておくと、風で飛ばされてしまうので注意してください。また、乾燥させる際は、上述したように必ず頭を上にした状態で乾燥させましょう。
完全な日向で乾燥させてしまうと、紫外線で油が劣化してしまい剝がれてしまうので、防水効果が無くなってしまいます。他にも、和紙も紫外線で劣化してしまうので、色があせてしまったり紙が乾燥しすぎて破れやすくなるでしょう。
表面が乾燥するとパリッとした感触になります。しかし、完全に乾燥した状態で急に傘を開閉してしまうと、和紙が破れてしまったり表面がくっついてしまう可能性があります。そのため、まずは片手でくるくる回すと遠心力でゆっくりと開閉していくので、そのあとに両手で優しく開閉してください。
もし、連日の雨で和傘が乾燥できない場合は、和傘の使用は控えましょう。和傘は完全に水を撥水するのではなく、ある程度水分を吸収してしまいます。連日使用してしまうと、和紙が完全に水を吸ってしまい、破けたり和紙が骨組みと剥離してしまう可能性があります。
保管方法
和傘は、日の当たらない風通しのいい場所で保管してください。日のあたる場所に置いておくと、紫外線で色があせてしまったり、塗ってある油が劣化して剥がれてしまいます。また、風通しが悪く湿気が溜まってしまうと、カビやコケが生える原因になってしまうので止めてください。
可能であれば、専用の傘袋に防虫剤と乾燥剤を入れて保管するのが望ましいです。専用の傘袋は購入時に付属している場合もありますし、別途購入する場合は通気性の良い布製の物だと湿気がこもりずらいので、おすすめです。
そして、一般的な傘立てには絶対に保管しないようにしてください。一般的な傘立ては、傘を逆さ向きに収納するように作られており、和傘のように持ち手を下にした収納には対応していません。そのため、傘立てに和傘を収納しようとすると、傘の骨先が傘立てに引っかかって折れてしまったり、和紙に後がついてせっかくのデザインが台無しになってしまいます。
また、和傘の形を整えるための「締輪」は外して保管しておく方が良いでしょう。短期的な保管であれば、締輪で形が崩れないようにできます。しかし、締輪を付けたまま長期間保存してしまうと、締輪の後がついたり和紙が劣化してしまう可能性があります。
もし、長期間使用するタイミングがないのであれば、1年に2~3回程たまに開閉して風通しをおこなってください。長期間使用していないと、湿気がこもったり虫が中に入り込んでいる可能性があります。また、可動部である「ろくろ」にゴミが溜まってしまい、開閉がスムーズにできなくなるのを防ぐためにも、定期的な開閉は効果的です。
まとめ
この記事では、和傘について解説しました。
和傘の魅力は、軽量なのに強度が高いことがあげられます。和傘は竹や紙でできているので軽量になり、よくしなる竹を骨格として多く使用しているので強度が高いです。
また、様々なデザインがあるのも和傘の魅力です。色や模様ももちろんですが、内側のろくろに施されている飾り糸は、本人にしかわからない特別なオシャレを演出してくれます。さらに、和傘を使用すれば、日本的な街並みや和装の結婚式、SNSにあげる写真などによく映えるのも和傘の魅力だと言えます。
和傘の取り扱いは下記の3点に注意する必要があります。
● 持ち運び方
● 手入れ方法
● 保管方法
和傘は、使用する時と持ち運ぶ時、保管する際も全て頭を上にする必要があります。洋傘のように逆さまにしてはいけません。特に、閉じて持ち歩く際は洋傘のように逆さにしてしまうと、先端についているカバーに雨水が溜まってしまい、劣化を早めてしまいます。また、和傘の構造上逆さに持つと勝手に開いてきてしまうので注意してください。
使用した後の手入れ方法は、半日陰の風通しの良い場所で、半開きか全開にして乾燥させてください。日向で乾燥させると、紫外線によって和紙や表面の油が劣化してしまいます。また、乾燥直後は油が固まって表面が硬くなっているので、開閉する際はゆっくり丁寧におこなってください。
和傘を保管する際は、半日陰の風通しの良い場所に、締輪を外した状態で保管してください。可能であれば、専用の傘袋に防虫剤と乾燥剤を入れて保管するのがおすすめです。また、長期的に使用しないのであれば、年に2~3回程開閉して風を通しておきましょう。長期間使用しないまま放置しておくと、カビが生えたりゴミが溜まって開閉しづらくなります。